2011年9月22日(9日目) カシュガル(喀什)、カラクリ湖観光
今日はゆっくりと7時前までベットの中。7時10分にどこからかアザーンが聞こえ始めた。連泊なので荷物を気にしなくて良い。これは気分的に大変楽である。朝食も、ホテルの別棟の食堂で軽く摂る。今日は中パ公路をパキスタン方面に約200Km程走り、パミール高原にある「カラクリ湖」を往復する。九時にバスが出発をしたが、カシュガルの街はまだ起きていない様子。人も車もまばら。時差3時間とすると朝の6時となる。納得出来る。
朝食 カシュガル(喀什)の朝 カシュガル(喀什)の朝
1時間ほど走るとウパール村の小さなバザール。ここから先にはバザールはない。食料や飲料はここで調達しないとパキスタン国境までは買えない。但し、村の食堂はあるらしい。朝食の後なので見学だけで何も買わなかったが、ナンがいろいろあり美味しそうだった。
ウパール村
中パ公路を一路パキスタン方向へ走る。パミール高原に向かって、少しづつ景色が変わってくる。最初は荒野。道端には重曹が表面に出て、雪景色のような所が何箇所もある。少し走ると山道に入っていく。最初は薄茶色の高原のような景色。少し登ると土が赤くなる。ケイズ河に沿って登ってゆく。
中パ公路
ウバール村から1時間ほどでトイレ休憩。このあたりはもうパミール高原に入っている。山肌が赤い。看板に中国語とウイグル語が併記されている。見ただけで何となく意味は解る。中国風に略して有るが、これが漢字のいいところ。中国では、漢字の簡略化が3回行なわれたらしい。この間、老人を除いて元の字を知る人が少なくなってきているという。又、日本語と字は同じでも意味が違うものが多いので、注意が必要。
さらに登っていくと、雪をかぶった6千m級〜7千m級の山々が見え始めた。
トイレ休憩
中パ公路
トイレ休憩から約1時間、検問所がある。ここは一切撮影禁止となっていた。一旦バスから降り、徒歩で一人づつ検問所を通過。パスポート検査。事前に提出してあるリストと照合している様子。バスは空で検査の上別途通過。まだ国境まで相当あるが、国境の雰囲気。
検問所を通り過ぎ、少し登った右側にブロン湖がある。ここはすでに標高3100m。息苦しさは感じないが、気をつけながら行動。湖畔には現地の人のみやげ物屋が並んでいる。小さなプレハブのような小屋。石や手作りの民芸品が並べられていた。ちょっとしたダム湖のような雰囲気。対岸には砂だけで出来た山がある。よく崩れないものだと感心する。既に12時半。「カラクリ湖」へ向かう。
ブロン湖 みやげ物屋 ブロン湖
さらに約1時間、13時半に「カラクリ湖」に着いた。標高3500m。急いで歩くと息が切れる。さすがに富士山の頂上に近い高さである。大きな空気マクラのような酸素を用意した人もあったが、走ったり急いだりしなければ大丈夫。
まづ、湖畔の食堂で昼食。ここでも添乗員のKさんの心づくし、インスタントではあるが日本の味噌汁を紙コップで出してくれた。異国で味わうちょっとした日本の味。心憎いばかりである。カラクリ湖そのものは高地の何処でもある湖といった感じであるが、対岸には、万年雪を頂いたムズターグ・アタ山(7546m)、コングール山(7719m)などが屏風のように輝いており、湖面とのコントラストは絵になる風景である。
カラクリ湖 昼食 カラクリ湖
食後、湖畔を自由散策。小高いところに宿泊できるパオがある。ここで一泊しても何もないと思うのですが。地元民のみやげ物屋が建ち並び、駱駝に乗せ有料観光させる業者の勧誘が煩い。駱駝の糞もあり、急速に観光地化されている途中の雰囲気。地元の子供数人が、空のペットボトルを5〜6個、湖に流して遊んでいた。大人でも、環境破壊という言葉は、中国には無いかもしれないと思った。何もない自然を愛で、景色を堪能する風習は、中国人にはまだ無理なのかも知れない。ここのトイレは、プレハブではあるが比較的綺麗でした。新しいだけかもしれないが。
湖畔で集合写真を撮った。
カラクリ湖 パオと食堂 カラクリ湖 湖畔で集合写真
15時半少し前にカラクリ湖を出て、同じ道をカシュガル(喀什)に帰る。帰りは下り坂なので、行きより早い。舗装ではないところもたくさんあるが、眠たくなって半分眠っていた。18時過ぎにカシュガルに着く。夕食は、朝食と同じホテル内の食堂。夕食が終わってもまだ20時半。明るいので、皆を誘って外を散策。中学生、高校生と思われる子供たちが歩いている。帰宅途中なのだろう。
夕食 夕食 カシュガル(喀什)
街にはまだたくさんの人が歩いている。中には、歩道の街路樹の下で寝ているおばさんも見かけた。この時間カシュガル(喀什)では多分夕方に相当するのだろう。歩道に小型の三輪自動車を止め、ぶどうを売っているおじさんが居た。試食したら美味しかったので皆で分けて食べようと10元買った。コンビにのビニール袋のようなものに半分くらいある。夜食のつまみにも良い。通りがかりのお姉さんと写真も撮った。20歳前後に思えたが。?? 民族も違うし、場所も奥地な為か、北京や上海より素朴に感じる。旅も終盤で慣れてきた事もあるかも知れない。日が翳り始めた21時半、混んでいるレストランの前でシシカバブーを焼いているおじさんがいた。美味しそうな匂いと絵になるおじさん。こういう散策が楽しいし、ここはカシュガル(喀什)なんだと感じる。
カシュガル(喀什) カシュガル(喀什) ぶどう売り シシカバブー