2011年9月21日(8日目) ホータン(和田)、ヤルカンド(莎車)、カシュガル(喀什)へ

 

今日の起床は6時20分。旅の珍しさも薄れて、お粥と僅かな朝食。この程度で充分。朝、出発前に。現地ガイドのアテカモさんが見送りに来てくれた。写真を撮った。今日はヤルカンド(莎車)を通りカシュガルまで550Km程の旅。高速道路ではないので結構時間がかかると思う。8時にホータン(和田)を出発。

    
朝食             アテカモさんと             ヤルカンド(莎車)へ

 

 基本的にオアシス都市が点在している地域なので、一歩街を離れると、ゴビ灘(たん)と言われる荒地と砂漠の地。その中に出来た都市は、昔からひとつの国として統治されていた。
 そのゴビ灘(たん)では、胡桃乾しが行なわれていた。いろいろな農作物を一面に広げ乾しているところを何回か通る。バスの右手はタクラマカン砂漠、左手には崑崙山脈、そしてカラコルム山脈が続く。その左はパキスタンになる。今日行くカシュガル(喀什)は新疆ウイグル自治区だけでなく中国でも最西端の都市。これより西には村落はあるが都市はない。そんな中をヤルカンド(莎車)に向かって一直線。

    
胡桃乾し             崑崙山脈             ゴビ灘(たん)

 

 道中、我々のバスと前後して、こんなトラックが走っていた。袋には綿花が詰められていると思われますが、載っている自動車はロープが掛けられていない。所々、舗装も無い道でよく落ちないもものだと感心した。
12時40分「叶城」という街で昼食となる。それまで、トイレ休憩はあるが一直線。中国のトイレ事情は、よく話題になりますが、今回の旅では、朝ホテルを出てから夜次のホテルに入るまで、基本的に男女とも「青空トイレ」。観光地やレストランにトイレはあるが、一部を除いて日本人では無理。「青空トイレ」の気持ちよさが勝。慣れれば言うほど悪くもない。
 トイレの話の後、昼食の話で恐縮です。今日はポロとシシカバブーの昼食を食堂でとる。ポロは正に炒飯です。日本人の口にも合う味付け。シシカバブーは小ぶりな肉で少し硬いが、味は美味しい。勿論羊肉。何と言ってもイスラム教の地域。豚肉は出てこないし牛肉も珍しい。

        
珍風景               ポロ(炒飯)             シシカバブー

 

 昼食の後、多少の時間があったので、街角の風景を撮ってみた。歳を取った人が多く感じられる。中には若者も混ざっているが。バイク、荷車、馬車、三輪自動車。日本より多種多様の車があるように思える。こんな田舎でも、昔の自転車の集団は見かけない。西に行くほどウイグル色が強くなってきた。

    
「叶城」の街角風景

 

 14時40分、ヤルカンド(莎車)に到着。「アントゥンルク」を観光。ヤルカンドは莎車国といい、前漢の時代に14代続いた王国。1680年にジュンガルによって滅ぼされた。ここは王族の陵墓。全体を「アントゥンルク」と言う。中にはアントゥンルクマザール(モスク)や代々の王の陵墓がある。アマニジャーハン陵墓は第2代国王の王妃の陵墓。この人が特に有名らしい。アルトゥンマザールではお祈りの時間にあたり、人々が続々と集まってきた。アザーンが聞こえてくる。暫く遠くから見ていたがモスクの中は見えない。集まってくる人は男性ばかりで、女性はモスクには入れないそうです。
 さらにここからカシュガルへ向かう。

    
アルトゥンマザール    アマニジャーハン陵墓        アントゥンルク

 

 16時前にヤルカンド(莎車)を出発。カシュガル(喀什)へ向かう。又、ゴビ灘の中を一直線。途中、一面の砂漠地帯と思っていたが、そうばかりではない。たまに大きな池(水を貯めておくため)がある。スルーガイドの赫(かく)さんはこれを「ダム」と表現していたので最初意味不明だった。大きな水がめ。又、オアシス都市といっても小さなものだけではない。ひとつのオアシスが数Km〜数十Km、大きなオアシスでは百Kmにも及ぶ。それでもこの広大な台地の中では米粒に過ぎない。並み外れた広さ。この荒野のほとんどは利用されていない。又、いろいろな鉱物資源が無尽蔵にある。資源の宝庫である。
3時間走って、19時前にカシュガル(喀什)に着いた。早速、バイクの集団。見慣れた中国都市の風景となってきた。ひとまずホテルにチェックイン。

    
カシュガルへ         途中の池            カシュガル(喀什)

 

 19時30分にホテルに着く。ここは「色満飯店」という大きなホテル。名前が意味ありげなので聞いてみた。意味は無いそうです。現地語の音を漢字に当てはめただけだそうです。日本人は考えすぎ。建物が何棟もあり、全体は解らない。又、フロントにはボーイならぬガール(女性)だけで、我々の荷物は全てこの女のボーイさん達が、重そうに階段を運んでいく。エレベータは無い。思わず手を出しそうになってしまう。夕食はホテル外のレストランへ。20時過ぎからゆっくり食事。この時間でも現地では早めの夕食だろうと思われる。

    
ホテル            ホテル前             夕食

 


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