2011年9月17日(4日目) クチャ(庫車)観光

 

 昨夜遅かったのですが、今朝も6時半に起床。まだ暗い。昨夜は片付けもしないで寝てしまったので、ゆっくりと今後の整理。ここは2連泊なので溜まった洗濯もしておかないと着るものがなくなってしまう。海外旅行は、いかにして荷物を少なくするか、いつも苦慮するが、同じ物を2〜3日着ても問題なし。下着だけは取り替えますが、上は組み合わせを替え、出来るだけ少なくする。徐々に慣れてきた。
7時半より朝食。今朝は自重してお粥と少しのおかずだけとする。珍しく雨が降り始めた。時間がタップリあるので、ホテルの周りを散策した。
今日は昨夜の事もあり、10時にゆっくりと出発。といっても現地では8時出発の感覚。アチコチの空き地で唐辛子を乾している。胡桃や杏を乾しているところもあった。いろいろな果物が豊富で美味しい。生物は食べるなと言われているが、結構あちこちで果物を食べたけど問題は起こらなかった。

    
ホテル                朝食               唐辛子干し

 

 クチャ(庫車)は古く亀茲国(紀元前2世紀〜後10世紀)が栄えた土地。前漢時代にオアシス都市として登場。北疆エリアとカシュガルなど南疆エリアを結ぶ街道の要所にある。3世紀中葉には仏教が伝来し仏教東進に重要な足跡を残した土地でもある。
今日の朝から現地ガイドの葛さんが付いた。「葛飾の葛です。」と言われていた。若い女性ですが、葛飾を知っているのだろうか。??
「塩水渓谷」を走り「キジル千仏洞」へ向かう。「塩水渓谷」の岩肌を見ていると地層が斜めに走っており、隆起した地形が見て取れる。壮大な太古の活動の跡。その名のとおり川床には結晶した塩が白く残っている。

    
塩水渓谷

 

 「キジル千仏洞」に向かう。雨が降ったりやんだり。この時期の雨は珍しい。時々強く降り、傘が必要。キジル千仏洞」はクチャ(庫車)市区の西約40Kmにある亀茲国の貴重な仏教文化遺跡。後漢から宋代にかけて開削された石窟。渭干河の北岸の断崖にある。総数237窟。ほとんどが破壊され塑像が残っているところはわずか。イスラム教の襲来時と紅衛兵が主な原因と言われている。ここは入口から中はカメラ持ち込み禁止。ロッカーに預けて置かなければならないので、事前に遠景を撮影する。見学しても、撮影禁止にするほど大したものは無い。破壊の傷跡を公表される事を嫌っているのか、中国の面子優先なのかもしれない。小さな中国人を見たような気がした。

    
キジル千仏洞

 

 ここで昼食。やはりラグ麺は美味しい。10人全員でひとつの円テーブルを囲み和気藹々と食事するのも良いもんだ。13時50分出発。次は「千涙泉」が予定されていたが、この雨で途中に洪水が発生し、行く事が出来なくなった。周りの山には潅木はあるが、山林は見当たらない。赤い色をした砂岩のみ。普通の雨が降っただけで交通が遮断されてしまう。
「塩水渓谷」を戻って「クズルガハ烽火台」に向かう。ここは新疆地区最大の烽火台。東西6m、南北4.5mの土台に高さ約13mの土で固めた塔が残っている。前漢時代の土塔といわれているが、よく残っていたものだ。水の無い河の中にポツンと建っている感じ。周りは何もない。ここには亀茲国の悲劇の王女の伝説が伝えられているが、漢代の西の最前線である場所の烽火台に王女をかくまう話はメルヘンではあるが現実的ではない。当時は西域都護府から亀茲国にかけて4〜5Kmおきに烽火台を設けたといわれている。

    
昼食                 クズルガハ烽火台           クズルガハ烽火台

 

 近くの「クズルガハ千仏洞」に向かう。ここは塩水渓谷の岸壁や谷の上にある石窟群で、漢代から唐代にかけて合計46窟が開削された。壁画が残っているものは11窟。周りは非常に細かな土砂質で歩き難い。今にも崩れてきそうな気さえする。靴を透過して靴下の中まで土砂が入ってくる感じがする。ここも撮影禁止となっていた。バスの側で遠景を撮り、カメラをバスの中に置いてから見学。余談ですが、昨日の列車から東京の別ツアーが同じようなコースでついて来る。アチコチで出会うようになった。ホテルも同じところに泊まる事が多いようだ。さすがに東京はメンバーが多い。ここでガイドの葛さんが東京のメンバーのバスへ移動した。日本語ガイドは少ないのだろう。

    
クズルガハ千仏洞

 

 クチャ(庫車)市内に戻って、「亀茲古城」へ行く。「亀茲古城」と言っても、城が残っている訳ではなく、読めなくなったような石碑が道路脇に建っており、城壁の名残りがあるだけ。周りは畑やナツメ林になっており、露天トイレ状態。臭くて汚い。ここで17時。

    
亀茲古城

 

 次は、同じ道沿いにあり歩いても10分程度の場所にある「モナエシディン・マザール」。クチャ(庫車)中心部から西に700m程のところ。14世紀中期の有名なイスラム教伝道師エシディンを葬った墓所。エシディンは14万人のモンゴル族をイスラム教に入信させたとされる人物。街角の小さなモスクのイメージ。チョット立ち寄ったような見学。

    
モナエシディン・マザール

 

 今日の観光はここまでですが、事前に希望しておいた「足つぼマッサージ」に希望者だけ行く事になった。希望者6名。途中でバスを降り、マッサージ店へ。このところ、中国に来る度にマッサージを受けているが、なかなか気持ちが良い。又、歩きつかれた足が復活するような気持ちになる。結構気に入っているので、もう一回位予定に入れてもらうように要望してある。90分マッサージを受けてからタクシーで皆と合流、夕食となった。食後のデザートにハミ瓜、ブドウ、すいかが出た。大変にみずみずしく美味しい。
部屋に帰って、すぐ風呂に入る。そして、忘れてはならない洗濯。経験豊な皆様によく乾く方法を教えて頂いた。浴槽で踏み洗いをした後絞り、バスタオルの上に並べる。これをタオル毎巻き、足で踏む。相当の水分がバスタオルに吸収されて良く乾く。教えてもらった通りに洗濯完了。この旅では、夜の散策をまだしていないが先は長い。大人しく寝る。

    
足つぼマッサージ         足つぼマッサージ          夕食

 


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