プロローグ

 私がチベット行きを思い立ったのは、昨年(2008年)の2月の事です。チベットに行くにはビザとチベット入域許可証が必要であり、個人旅行者には入手し難い事と、言葉も話せないのでツアーを探し、2月末に申し込みました。旅行日程は6月。ところが月が明けて3月に例の「チベット騒動」が勃発。ギリギリまで待ちましたがツアー中止となってしまいました。
 今年になって、同じ旅行会社から今回のツアー案内がDMで来ましたので、昨年のリベンジのつもりで申し込みました。出来る事ならばあと2日程拉薩観光がしたいが、仕事もあるので仕方なし。又、「新疆ウイグル自治区の騒動」もありましたので、波及を心配しつつ準備をしました。周りからは「今年もあぶないゾ。」と言われつつ。私としては、それよりも高山病を一番心配しています。西寧ですでに2275m、列車内とはいえ5068mを最高に4000m以上の高地。拉薩でも富士山頂に近い3641m。高山病が出ないほうがおかしいくらいの高地です。でも、行くと決心したので、「高山病薬 ダイアモックス」も手に入れ、後はあたってみるしかない。尚、ダイアモックスは処方箋が必要です。病院へ行ったのですが、現在病気でなく、予防用では保険が利かないとの事。薬は7日分(14錠)2千円しませんが、初診料が8千円強。
8月になって、旅行会社から案内状が来ました。チベットでもビザが必要なくなったそうです。チベット入域証とパスポートのみで、それ以外の手続きは無しとなりました。

前日(10月12日)

 いつもであれば、当日の朝一番の直通バスで間に合う時間ですが、道路情報を調べたところ、当日は東名高速の集中工事日となっています。バス会社では、最高3時間遅れが発生しているので余裕を持ってとの事。普通90分で着く所。しかたないので前泊する事としました。前日、10月12日の16時50分発、出発。日曜日ですから高速の集中工事は無いのですが、1,000円行楽の影響で、1時間以上遅れてセントレアに到着。20時過ぎに空港前の「東横イン」にチェックイン。隣のコンビに弁当を夕食とし、明日からの旅行を楽しみに眠りにつきました。

 
東名高速渋滞              東横イン部屋

1日目(10月13日) セントレアから北京へ

 空港前のホテルからですから、ツアーデスクには随分早めに着いてしまいました。早速手続き、エアーチャイナ(中国国際航空)にチェックイン、最終搭乗口へと比較的スムーズに進みました。アメリカの航空機テロ以後のセキュリティーチェックは相変わらずで、ペットボトルやスプレー缶、ナイフ類のチェックは厳しい。他意のない我々旅行者にとってはチョット鬱陶しいのですが、安全を考えたら仕方ないのかもしれません。この時は、まだメンバーの顔も判らず、旅行への期待も大きく、少し緊張した面持ちだったと思います。後で、メンバー16名、美人の添乗員Kさんを含め17人のこじんまりとしたツアーと判り、和気藹々と過せました。いよいよ搭乗です。

  
エアーチャイナ            最終搭乗口              搭乗機

 30分以上前に搭乗したのですが、なかなか出発しません。9時20分発のCA-160便が離陸したのは、30分遅れの9時50分。さすが中国国際航空。この旅行中、常に中国国際航空の遅れに付きまとわれました。イライラしてもしょうがないので、成り行きに任せるしかないのですが、添乗員さんは大変だった事でしょう。機材は左右3人掛け、横6人、中央に通路の中型機。離陸後、早速燕京ビール。これが無いと旅の気分になれません。そして機内食。最近は常にチキンをお願いしています。ビーフのおいしい機内食には当たった事がない。歳のせいかも知れませんが。
予定より15分遅れで北京へ到着です。それにしても広い空港です。北京オリンピックで増設したらしい。国際線到着口から荷物のピックアップまで電車に乗らなければ成らない。時間も掛る訳である。

  
燕京ビール              機内食チキン             搭乗機北京

 バスにて万里の長城(八達嶺)に向かう途中で昼食。昼食といっても、もうすぐ15時。機内食も食べたし、チョット中途半端で、夕食の事もあり、あまり食べられない。でもビールはしっかりと頂く。北京ビールだった。このバスで、16人。プラスガイドさんが二人。座席も自由で余るほど。快適、快適。。

  
北京ビール              昼食-飲茶料理             使用バス

 20年前に仕事の途中で寄った万里の長城(八達嶺)。当時は、ここのトイレもニーハオトイレだったが、今は日本と変わりない。オリンピックは偉大なり。前回は左側(男坂)に向かったので、今日は右側(女坂)に向かう。予定が1時間と言う事なので、写真を撮りながらですが、30分、いけるところまで行く。何処まで歩いても尽きない。こんな山岳地帯に巨大な建造物を、よく造ったものだと、改めて感動する。又、20年前とは整備が違う。崩れかかったところがたくさん見られたが、今はもう無い。まだ先は長いが、時間で引き返す。この間、あまりメンバーと会わなかった。チョット息が上がったけれど、心地良い。帰りは下りで早く、時間が余ったが、お陰でピンバッチが買えた。1個目ゲット。八達嶺 16時〜17時10分

  
八達嶺トイレ             八達嶺                八達嶺

 1時間かけて北京市内に戻る。もう真っ暗。時間の調整がつかなかったのだろう。北京オリンピックメインスタジアム「鳥の巣」と隣の水泳会場「水立方」を遠くから望む。その隣に、新しいホテル「七星ホテル」が、異様な形を見せていた。暗くて、私のデジカメではぶれてしまった。このあたりは、北京でも北の方角。今晩のホテルも鳥の巣から少し東にあたる。

  
鳥の巣                水立方            七星ホテル    

 19時10分、北京料理店へ。北京ダックが有名な店らしい。目の前で取り分けてくれた。前回の時は、カリッとした皮だけを食べ、肉の部分は下げてしまったが、今回は、皮も肉も取り分けてくれ、結構な量である。食べきれないくらい。昼食も遅かったので。でも、満足でした。
今晩のホテル「珀麗酒店」に21時に着いた。明日は青蔵鉄道に乗るため、荷物の整理。必要なものはデバックに詰める。21時半に「足つぼマッサージ」を頼んでおいた。前回、西安で経験し、気持ちよかったので再挑戦。部屋に来てくれたのは、28歳の女の子。予想に反し、力も強く、足つぼだけでなく肩から全身のマッサージもしてくれて、前回よりも良かった。体が軽くなった感じ。
 明日からに備え、高山病の薬を飲んで23時には寝る。ところが、薬のせいか、夜中に5回のトイレ通い。利尿作用がすごい。初めての経験でした。

  
ペキンダック               北京料理            珀麗酒店


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